小説を書くのに慣れてきたら、今回記事で紹介していることにも気を掛けていきましょう。
よりクオリティの高い作品にすることが出来ます。
適切な助詞が使えていない
助詞とは『は、の、が、を、に』など文と文を繋げる時に使う言葉のことです。
日本語は私は力が欲しい。力が欲しい私は。力私欲しい。といったように言葉の順序が多少違っても意味が通じる言語ですが、助詞を間違えると意味が変わるケースがあるちょっと厄介な言語です。
これは勘違いしている場合と単なるミスの場合の2パターンが多いですね。あとはいつか使えるけどどれが適切なのかよくわからないパターンもあります。
例
- 私は力が欲しい。(本人が力を望んでいる)
- 私の力が欲しい。(相手に自分の力が欲しいのか尋ねている)
- 私が力が欲しい。(自分だって力が貰えるなら欲しい)
- 私に力が欲しい。(相手じゃなく自分に力が欲しい)
- 私の力は欲しい。(自分の力が必要か尋ねている)
ちょっと強引な例もありますが、助詞を変えるだけでこれだけのパターンが生まれます。そしてこれだけの意味の違いが生まれます。
何か意味のわからない文章になったな。と感じる時は助詞の使い方が間違っているケースが多いです。助詞はわかってても疲れていたら間違えやすい部分なので、物語を書く際には注意しましょう。
同音異義語になっている
同音異義語(どうおんいぎご)とは発音は一緒だけど意味とか表記が違うよ。という言葉のことですね。
どんな言語でもあるあるだと思いますが、日本語はひらがな、カタカナ、漢字と使い分ける上に多様な方言も含まれるので、かなり多い部類の言語かと思います。
特に多い間違いだと思う物が以下のリストです。
- 確率と確立
- 意外と以外
- 初めと始め
確率…ある物事がどれくらいの可能性で起きるか。 〇〇は100%の確率で起こる。など
確立…物事の手順や方法を制定した時などに使う。 崖登りルートを確立した。など
意外…予想外の出来事。 あの人が可愛い物好きだったなんて意外だ。
以外…ある範囲や条件に該当するものを除く場合などに使う あの人以外は誰も出来ない。
初め…未知の物事を行う場合などに使う。
始め…何かの物事を開始する時などに使う。
他にも色々ありますが、私が色々ネット小説を見た中では上記三つの間違いが圧倒的に多いですね。
かくいう私も、意外と以外の使い分けはよくわかっていなかった時期がありました。
他人に指摘されないと中々気づきにくい分野ですが、人の言葉遣いで気づけることもあります。あれ? これってちょっとおかしくない? と感じたら放置するのではなく、後で調べる習慣を付けると良い感じで修正出来ます。
これから作品を作る人は特に注意
普段小説など字がメインの本を読まない人や、とりあえず分かれば大丈夫でしょ。という大らかな性格の人ほど間違った認識のままになりがちです。
実際に自分が小説や物語を書く立場でこういう間違いを犯してしまうと、作品の内容とは関係のないところで評価が下がってしまうことになります。
一度覚えた認識を変えるのはとても大変です。
ですが、ちょっと苦労してでも早めに認識の間違いを正すことをオススメします。
ちなみにオススメのやり方は、意図して3日~1週間ほど直したい言葉を使い続ける事。
体に染みついた間違いは、その場で「へーこういう意味だったんだ」と思う程度ではまず直りません。次に遭遇するころには大抵忘れてるので、気づいた時に徹底的に直しましょう。
言葉を間違って覚えている
前の項目と少し似ていますが、言葉を微妙に間違って覚えているというのもよくある話です。
- 雰囲気とふいんき
- 汎用とぼんよう
- シミュレーションとシュミレーション
これは全部過去の自分の間違い例ですが、小説だと特に雰囲気がふいんき(何故か変換できない)という事例が結構多いですね。
こういう間違いは誤字とは違って、あー勘違いしているんだな。
と理解されやすいので純粋なミスの誤字よりかはマシですが、単純に恥ずかしいのでこれ変だな本当に合っているのかな?
そんな風に疑問に思ったらすぐ調べる癖をつけましょう。
はとわの使い分けが出来ていない
基本的にないですが、たまに見かける間違いです。
今日は上司と焼肉を食べに行った。
これが
今日わ上司と役肉を食べに行った。
となっている感じの間違いですね。
多分、誰しもが小学生くらいに体験した間違いだと思います。
それが強烈に癖付いてしまったのか、それともギャル的な文化に影響されてしまったのかわかりませんが、たまに間違っている作品が見受けられますね。
大抵の場合、小学校低学年くらいに先生に訂正されまくるので、そこである程度矯正されるのですが、すり抜けてしまう人もいるかもしれません。
一応、他の書き方のルールに比べれば比較的わかりやすい部類です。
何かちょっと自分怪しいなと思う所があったら、恥ずかしがらずに人に聞くなどしてでも早めに直すようにしましょう。はとわの間違いは間違いの部類の中では割と衝撃度が大きいので、読者が不安とか心配します。
句読点の打つ位置がおかしい
句読点にはある程度のルールがあります。
とりあえず最低限以下の三つを押さえておけば何とかなります。
- 文の切り替わるポイント
- 文の終わり
- 誤読回避
僕は甥と初めての海外旅行へと旅立つ、予定ではハワイに行くつもりだがグアムになるかもしれない
文自体あまりよくありませんが、上記みたいな文章はあまりよくありません。
まず甥と初めての海外旅行なのか、自分自身初めての海外旅行なのかが曖昧です。旅立つの後の、は。の方がいいですね。後の文章では予定ではの後かつもりだがの後に、を入れた方が読みやすい文章になるはずです。最後も。で締めないといけません。
僕は、甥と初めての海外旅行へと旅立つ。予定ではハワイに行くつもりだが、グアムになるかもしれない。
改善するとこんな感じですね。ただ前半部分の、の位置はどう読ませたいかによって変わりますし、そもそももっと分かりやすい文章にした方が良いケースもあります。
普段のネット上の会話だと、あまり句読点を使わずに書くケースが多いですが、句読点の無い文章は読むと疲れやすいです。適度に句読点を活用するようにして下さい。ただあんまり多すぎるとかえって読みづらくなるので、注意が必要ではあります。
一応ある程度のルールはありますが、実際に運用する場合はある程度慣れないと難しいので、とにかく実践を重ねて自分のやりやすいように運用していきましょう。
まとめ
小説を書くのに慣れてきたら、自分の出来そうだと思うことから改善していきましょう。
何個も同時にやると中途半端になりがちなので、一度に改善するのは1~2個くらいがオススメです。