どんな作品
長い間昏睡状態だった叔父(主人公)が目を覚まして、自分の行っていた異世界のことを甥と一緒に振り返りつつ、何だかんだ今の生活を謳歌する話。
恋愛要素のようなものもありますが、基本ギャグアニメです。
原作は漫画で8巻まで発売されています。(2022年8月現在)
ギャグアニメ好きなら誰でも楽しめる作品だと思いますが、より本作を深く楽しむには、ある程度ゲームの知識が求められます。そして何より、視聴者自身もそこそこのゲーム好きである必要があります。
ちょっと違うかもしれませんが『ハイスコアガール』や『ポプテピピック』のような感覚に近いアニメでしょうか。
ゲームとか異世界という言葉がとにかく苦手…という人には、そこまでお勧め出来ない作品ですが、それ以外の方なら面白おかしく見れる作品だと思います。
あとはとにかくSEGAのゲームを全面的に推してきます。
ですのでSEGA好きの人にはとてもお勧めの作品です。
注目ポイント
テンポがとにかく良い
他の作品なら丁寧に描写しそうなところが、色々バッサリとカットされることが多いので、とにかく見ていてテンポが良い作品です。
それでいて中身もしっかりとあるので、見ていて飽きません。
これはキャラクターの性格とか設定が分かりやすくシンプルだからこそ、上手く行っている感じがします。
多分これ以上複雑にすると、説明しないとわからない部分が出てきてしまうので、ここまでテンポが良い作品にならないでしょう。
ギャップが面白い
主人公が作品として楽しむ分には良い意味で予想を裏切るので、周囲とのギャップがとにかく面白い作品です。
ギャグ作品なのでもちろんこう言った要素がないといけないわけなんですが、主人公のキャラがブレないところがポイントが高いですね。
多分私が似たような作品を作るとしたら、変に現代に順応させたり、異世界由来の能力をもっと別の方向に活用させると思います。けど多分それだとどこかで見たような作品になってしまうんですよね。
そういう意味で異世界おじさんは自制も出来ているし、ブレないので安心して楽しめます。
異世界設定がおじさんとマッチしている
詳細は控えますが、異世界の設定が主人公としっかりマッチしているなと感じました。
ある意味テンプレといえばテンプレなのかもしれませんが、それでいてしっかりと世界観や設定が作り上げられているので、次はどんな話が来るんだろう? と毎回ワクワクした気持ちで楽しむことが出来るようになっていると思います。
創作は大枠だと、どうしても似る部分が出てくるのは仕方のないことです。
じゃあどこで差別化するかというと、細かい設定であったり作者特有のこだわりが重要になってくると思います。
その点、本作は細かい部分の配慮がしっかりしているなと感じました。
まとめ
テンポが良く、上手い具合に各設定がハマっている作品だと思います。
ただ、こういう系統作品はどうしても内容というか構造が同じ事の繰り返しになる事が多く、匙加減を間違えるとまた同じことの繰り返しか…となってしまう問題があります。
もちろん表面的には色々違うのですが、構造が同じだと本人も気づかない内にどうしても飽きが来てしまいます。
この飽きの早さは個人差があるので1~3話で来る人もいれば、何十話見ても全然来ない人もいるので難しいところです。ベストなタイミングは多くの読者や視聴者がもう少し見たかったのになー、という感情を抱いているくらいの段階だと思います。
そこで新キャラや新展開導入という新たなスパイスを入れる必要があります。
注意点は展開を変えるにしても本質というか作品の魅力から離れすぎると、どんな形であれ批評を避けることはまず出来ないことですね。
ですので今後の展開の導入や要素の変化が、創作する人の視点としては気になるポイントでしょうか。
作品情報
タイトル | 異世界おじさん |
ジャンル | ギャグ、日常、ファンタジー |
放送 | 2022年夏 |
作者 | 殆ど死んでいる |
出版 | KADOKAWA |
主人公 | おじさん(成人男性) |
アニメ | Amazon、ニコニコ |
音楽 | OP Amazon、Youtube ED Amazon、Youtube |