物語を書くのに興味はあるけど、書き方がわからない。そんな時は既に世に出ているプロの作品を参考にすることを強くお勧めします。
なぜ好きな商業作品を参考にした方がいいのか
結論から言うと、良い作品はお手本であり教科書だからです。
自分なりの文章を書くのはとても楽しい事です。
ですが、始めたばかりの慣れない内は後で読み返してみると、酷い時には自分でも意味不明な文章を書いてしまっていることが往々にしてあります。また自分では面白いはずだけど、思うように評価が得られないということもあるでしょう。
そんな場合は自分の好きな作品、真似したいと思う作品を参考に作品作りをして見て下さい。
教本は基礎的な部分のみしか参考にならない
作品の書き方についての教本は色々ありますが、創作関係のものは当たり前な基本的なルールやテクニック以外は、感性によって正解と間違いが人によって大きく異なる場合があるので、下手に参考にすると失敗します。
多分皆さんが憧れているのは、その業界で華々しく活躍されている人の作品なはずです。そういう人たちのような作品を目指したいなら、憧れているプロの人たちの作品を真似したり参考にした方が自分にとってより良い技術やテクニックを身に着けることが出来ます。
注意点として、教本がまるで参考にならないと言っているわけではありません。ただ物語作りに関して教本はほぼ基礎を学ぶものみたいな物だと割り切って見た思った方が良いですね。
重要なことは早々変わりませんが、発売から月日が経つほど細かい技術やテクニック、表現の部分は時代遅れになることが多いことにも注意して作品選びをして下さい。
お勧めの作品
最初に言っておきますと、お勧めの作品は執筆者の好みが大いに反映されています。
流行で選んでいるわけではないので注意して下さい。
また作品によっては場面や巻によって人称を使い分けているケースがあります。
発売から結構経っている作品もあります。
他にも一人称寄りの三人称だったり、三人称(神視点)寄りの三人称(一元視点)だったりすることもあるので、あくまで大まかな分類分けだと思ってください。
小説内でも一人称と三人称(一元視点)、三人称(神視点)を場面によって使い分けていたりします。
一人称
りゅうおうのおしごと
りゅうおうのおしごとは、将棋のタイトルの一つである竜王を高校生にして獲得した少年が主人公の小説です。
ですので、将棋好きな人にお勧めの作品かなと思います。
フィクション作品ですが、現実の棋士をモデルにした二次創作的な要素も強い作品なので、現実の将棋にも詳しいとより楽しめる作品ですね。
日常系や動作の少ないバトル物を書く際に参考になる作品でしょうか。
注意点はラブコメ要素が若干強いので、そういうの要らない。って言う人にはちょっと合わない作品かもしれません。
気になる人はAmazonなどのショップサイトである程度試し読み出来るで一度目を通してみて下さい。
ソードアート・オンライン
言わずと知れたVRMMORPGを題材とした小説です。
元々作者さんのサイトで公開されていた小説で、割と歴史のある作品です。
ラブコメ、バトル、現実、最近の異世界系など色々参考にしやすい作品ですね。
特に主人公最強系やハーレム系の作品を書く場合に参考になる作品だと思います。
こちらの作品も冒頭の部分をAmazonなどのサイトで試し読み出来ます。
ベン・トー
半額弁当を奪い合うバトルアクション小説です。
個人的にはかなり好きな作品ですが、ギャグ系とか割とぶっ飛んだ設定が受け入れられない人だと厳しい人を選ぶ作品ですね。
若干中二病が入った面白バトル物を書く時とかに参考になる作品だと思います。
こちらの作品も冒頭の部分をAmazonなどのサイトで試し読み出来ます。
三人称(一元視点)
コップクラフト
フルメタル・パニック!と同じ作者のファンタジー作品です。
一昔前のちょっとコメディ色の入ったハードボイルド系の作品が好きな人にお勧め作品ですね。
ブラックラグーンとかそんな感じの創作作品であっても、現実は厳しいよ。的なシリアス風味の強い作品を書く際に参考になる作品だと思います。
こちらの作品も冒頭の部分をAmazonなどのサイトで試し読み出来ます。
十二国記
今風にいうと異世界転移系に近い作品ですね。
古き良き王道和風ファンタジー物が好きな人にはベストマッチな作品だと思います。
中華系・和風ファンタジーやシリアスタイプの異世界転移系を書く際に参考になる作品です。
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン
京都アニメーション製作オリジナルグッズのオンラインショップより引用
近代のアクション要素も入ったファンタジー小説作品です。
戦争終結後の若干混沌とした世界の中でも強く生きる人々達を描いた作品で、人の心情とか移ろいの描写に興味がある人に合う作品だと思います。
葛藤や悩みを抱えている登場人物が多い作品を書く際に参考になる作品です。
通販の場合、京アニさんのオンラインショップ限定販売です。
オンラインショップはこちら
三人称(神・作者視点)
オーバーロード
ゲーム内のキャラクターに憑依して異世界に転移してしまった男性が主人公の小説です。
ダークファンタジー系かつ説明が多い系統の小説が好きな人に合う作品だと思います。
異世界転移系や勘違い系の作品を書く際に参考になる作品ですね。
こちらの作品は冒頭の部分をAmazonなどのサイトで試し読み出来ます。
デルフィニア戦記
今のジャンルで言うと異世界転移系の作品ですね。
王道ファンタジー戦記物の小説です。最強系主人公が好きな人に合う作品でしょうか。
表紙が結構固い作品に見えてしまうので、個人的には表紙を一新したらもっと売れる作品になるのになと思う作品ですね。
中世の若干ファンタジー要素の入った戦記物を書く際に参考になる作品です。
こちらの作品も冒頭の部分をAmazonなどのサイトで試し読み出来ます。
かなり好きな作品で数年に一回は読み直します。ある意味続編みたいな感じのスカーレット・ウィザードもお勧めの作品です。そっちはファンタジーよりもSF色の強い作品になります。1990~2000年代くらいのSFアニメ作品が好きな人に合う感じの作品ですね。
精霊の守り人シリーズ
和風ファンタジー系の作品です。
リアル風の和風ファンタジー作品が好きな人に合う作品ですね。
和風やバトル、戦記や冒険物を書く際に参考になる作品です。
ドラマ化やアニメ化もされたことのある作品なので、名前だけは何となく聞いたことがあるという人もおられるのではないでしょうか。
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同作者さんの作品で映画化された鹿の王やアニメ化された獣の奏者エリンもお勧めの作品です。どれも作品の傾向は似ているので、一作品が気に入ったら他の作品も楽しめると思います。
関係ないですが闇の守り人編のアニメ化待ってます。
まとめ
どの作品を参考にするか悩む場合は、書きたい作品と同じジャンルの作品を優先しましょう。
場面によって参考にする小説を切り替えてもいいですが、文体が安定しなくなるので一度に参考にする場合、なるべく一つか二つ程度に留めておいた方が良いですね。
あと当たり前ですが、参考にする作品は必ず一度は目を通してください。
内容を知っておかないと適切な参考箇所を選べませんし、ゲームやアニメから入った場合、ストーリーは好きだけど小説の書き方はあまり好きじゃないというパターンがたまーにあります。