十二国記

その他

小説レビュー『十二国記』

どんな作品?

 女子高生の主人公の元にイケメンが現れて、主人公は異世界に連れ去られてしまう。しかし、その道中で騒動が発生。主人公は異世界で一人になってしまう。そんな中、必死に生き抜き元の世界へ戻る為に努力する。

 十二国記(じゅうにこくき)は、そんな感じの冒頭から始まる作品です。

 ファンタジー物の作品ですが中国風のファンタジー作品なので、異世界といってもカタカナの呪文が飛び交うような世界ではありません。

 アニメ化もされた人気作で世界観的に戦乱や争いが多い世界ですが、男女共に楽しめる作品だと思います。

 

 最近だとあまりない傾向の作品ですが、和風ファンタジー系の作品や魔法使いの嫁キングダム辺りが好きな方に合う作品かと思います。

創作参考

 中国風のファンタジー作品を作る時に参考になる作品です。

 他にも現代人が最近にあまりないタイプの異世界に行く物語を作る際にも、参考になると思います。

 

 ただ作品が発売された時代的に一部表現が古いところが見られます。その辺りは素直に参考にしてしまうと、違和感を覚える部分になってしまいます。

 この作品に限らず発売から十年~二十年程度経っている作品については、日常の細かい表現に注意しましょう。

 

 小説の人称は三人称です。一元視点と神視点を織り交ぜながら書かれている感じですね。一元視点も若干一人称寄りの物がありますが、本作は三人称寄りの表現かと思います。

 

主人公を迎えに来るキャラ

 この作品ではとあるイケメンさんが主人公を迎えに来ます。

 定番ですので、ちょっと予想を外したくなりますが…やっぱり女主人公ならイケメンが無難です。

 

 仮に自分の家に見知らぬ誰かがやってきた時のことを考えて下さい。あなたが女性ならイケメン。男性なら美女が嬉しいですよね。

 

 いくら予想を外したいからといって、オッサンとかが来ても誰も嬉しくありません。

 イケメンや美女にも色々種類はあるので、そこは工夫してもいいと思いますが、変な方向で外し過ぎると読者の予想を外すどころか期待を裏切ることになるので、注意が必要です。

言葉(言語)

 異世界に行くと言葉が通じるかどうかが、ある意味一番の問題であり難題です。

 最近の異世界物だとそもそも説明すらないか、言語チートを貰うのが一般的ですね。

 

 アニメや漫画だと尺とか描写の都合上でどうしても説明が簡素化せざるを得ない部分があります。ただ、言葉というのは主人公や登場人物がその世界で生きていく住民になる上で大切なポイントの一つだと思います。

 ですので、登場人物をしっかりその世界の住民にするなら言語問題はしっかり描写しましょう。そうすることでリアル感が生まれます。

 逆に異世界を楽しむ系の作品なら重くなるので、あっさり目の描写が良いかもしれません。

 

 この作品ではどう描写されているのかは…作品を見てご確認下さい。

作品情報

著者小野不由美
ジャンルハイ・ファンタジー
人称三人称(一元視点+神視点)※人称は筆者の主観による物です。
アニメAmazon
出版講談社新潮社

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