アウトラインとは一言で言えば、物語の大まかな計画書です。
旅行に行くときや何かを始める時みたいに、計画を立てた方が物語も上手く進めることが出来ます。
アウトラインとは
物語を作る場合のアウトラインは、物語の概要、筋書き、計画書、各ストーリー上の出来事の要点を指します。
仕事なら半年や一年何をするか。絵なら構図や大ラフなど、大まかな指針を決める段階ですね。
絵の場合のアウトラインは、中身を覆う外形線的な意味合いがあります。ややこしいと思う人は、物語の計画書や概要。という風に覚えた方が良いかもしれません。
ちょっと分かりにくいと思うので冷たいそばを作る作業に例えると
- スーパーで麺とつゆを買う
- 麺を湯がく
- 水で洗う
- 容器に盛る
これら作業のポイントと流れがアウトラインになります。
そしてアウトラインに肉付けする作業がプロットですね。
ちなみにプロットは、絵で言うとディティールの段階辺りになるかと思います。
もしアウトラインとプロットの違いがよくわからない場合は、「何となくそういう区分があるんだな」程度の認識で大丈夫です。
正直、区別出来てれば名称なんでどうでも良いです。頭に入りにくければ、骨組みとか第一計画、第二計画みたいな自分にとって分かりやすい言葉に変換して下さい。
この辺りは実際に作業をしてみないと少し区別が付きにくい部分だと思うので、理解出来なくても特に気にする必要はありません。
メリット・デメリット
アウトラインを作ることのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 物語が破綻する可能性が減る
- 物語の確認作業が楽になる/他者と物語が共有しやすい
- 修正が楽
デメリット
- 本当の意味で物語が好き勝手に書けなくなる
- 物語を書く前に満足してしまう
メリット
物語が途中で破綻する可能性が減る
アウトラインのメリットは何と言っても、物語が途中で破綻する可能性が減るところです。
頭の中にある計画を適当に実行して上手く行く場合もありますが、どこかで躓く場合の方が多いですよね。特に物語作りなんて大抵は新しいことに挑戦し続ける作業です。無計画だとほぼ失敗します。
アウトライン(物語の計画書)を作ることで、失敗する確率が下がります。…と言いきれればいいんですが、いい加減に作ると逆に失敗の原因になるので、やるならちゃんとやらないと意味がありません。
物語の確認作業が楽になる/他者と物語が共有しやすい
好きな作品の内容を教えて下さい。と言われてAさんは冒頭から結末まで詳細に語りました。Bさんはあらすじと要点のみ説明しました。
ではどっちが楽に分かりやすくその作品について把握出来ますか。ということですね。
短編だと問題ありませんが、中~長編になるとえーっと…途中どういう事が起きたっけ。という感じになりがちです。
その場合、何も無ければ途中からあるいは最初から読んで物語の流れを把握しなければなりません。
ですがアウトラインを作っておけば、一目であーこういう流れでこうなったのね。と把握しやすくなります。
自分にとってもありがたいですし、もし共同で作品を作ってる場合も素早く情報共有することが出来るようになります。
修正が楽(修正が出来る)
アウトラインは大まかな指針を決める段階の作業です。
だからこの段階であればまだ修正が楽ですし、修正してもいいかなって思いやすいです。
いきなりプロット…物語の詳細を詰める段階に行くと、今更これ変更するの面倒だしなー。このまま書いちゃえってなってしまうことが多いです。
例えば絵だとディティール(細部)描いちゃったら、描き直すの面倒だし嫌になっちゃいますよね。それと一緒です。
仕事だとこっちの方が良いかもしれないけど、もう始めちゃったしなー妥協してこのやり方でやるか。って感じですね。
デメリット
デメリットは、真面目なタイプな人ほどアウトラインを順守する傾向があるので、何かガチガチに縛られて創作作業が楽しくない…。って思っちゃう場合があることですね。
一応やってみればわかることですが、プロット作りや細かい描写など色々工夫する余地はあります。
ですが、過去の自分や誰かの計画通りに進める感覚が嫌で、どうしても駄目って言う人も一定数いると思います。無計画旅行が好きなタイプの人ですね。
なのでそういう人はアウトライン無しでも書けるまたは破綻しにくい、短編集、中編、ギャグ系の作品辺りが良いかもしれません。
まとめ
アウトラインは物語の大まかな計画書のことです。計画書が無くても案外物事は上手く行ったりすることがあるように、別に必須の作業ではありません。
ただ、無計画で色々失敗した経験があるのなら是非行ってほしい作業工程の一つです。
私自身、思いつきで物語を作るのが好きなので気持ちはわかりますが、最後まで物語を作りたいのなら試しに一度挑戦してみて下さい。
アウトラインのメリット・デメリットがわかったところで、次回の講座ではアウトラインの作り方について、詳しく解説しています。