小説や物語の基本的なあらすじの書き方

物語の作り方講座

小説や物語の基本的なあらすじの書き方

 新しい小説や漫画、アニメを見る場合に、どんな物語か把握しようと思った時にあらすじは便利ですよね。でも書く側にとっては難しい物…。今回はそんなあらすじの基本的な描き方を紹介しています。

要点をまとめて書く

 どんな物語か。そして重要なキャラクターや出来事など要点をまとめつつ書きましょう

 それが基本になります。

 漫画なら1ページの半分に収まるくらい。小説なら長くて原稿用紙一枚。シンプルな作品や一発ネタならもっと簡潔に書いても構いません。

 それでは、何故そうすべきなのか項目別に詳しく解説していきます。

読者が簡単に物語を把握するためにある

 そもそもあらすじは誰の為にあるかというと、その作品を見てくれる新しい人や既にその作品を楽しんでいる人の為にあります

 ですから、新しい人の立場からすると、とりあえずパパッとどんな物語なのかを知りたいわけです。既に楽しんでいる人もある程度物語は知ってるので、とりあえず一言二言状況説明してくれれば十分なわけです。

 

 ですからどちらからしても、懇切丁寧にどんな作品かあらすじで紹介されても、かえって迷惑なわけですね。

何を言いたいのかがわからなくなる

 長い説明は校長先生のお話のようなものです。しっかり聞いていると案外タメになる事を言っておられるのですが、何分長いので何を言ってるのかわからなくなりますよね。

 それと似たような感じで、あらすじも内容が濃すぎると『で…何が言いたいの? 結論は?』という状況に陥ってしまいます。

丁寧な描写や説明は作品の中ですべきであって、あらすじ部分でやるものではありません

あらすじを実際に書いてみよう

 それでは実際にあらすじを書いてみましょう。

 とりあえず自分の好きな商業作品を用意して下さい。出来れば一巻、中盤、最終巻と用意すると違う分かってより良いです。

 あらすじの場所は、商業作品だと小説では主に裏表紙、漫画だと扉絵の次辺りや裏表紙、アニメだと冒頭か公式サイトもしくは適時挟むパターンが多いですね。

 よくわからない場合はそれらを参考にしつつ、好きな商業作品のあらすじを自分なりの書き方で書いてみて下さい。

4W1Hを意識する

 why(なぜ)は作品の中で描写するので基本必要ありません。ですからいつ(When)、だれか(Who)、どこで(Where)、なにを(What)、どのように(How)の要素を意識しつつ書いていきましょう。

 簡潔にしたい場合や、あえて伏せたい場合は全部入れ込む必要はありません。

 ただ最低限、誰が何をしたのかくらいは書かないと、何が何だか分からなくなる可能性が高くなります。

具体例 

 では例として、アラ=スージー君が高校から野球を始める話のあらすじを書いてみたいと思います。

 両親の結婚を切っ掛けに日本にやってきたアラ=スージーは、あることが切っ掛けで高校入学と同時に野球部に入る事になった。アラ=スージーの固定観念に囚われない奇抜な発想が、弱小野球部を徐々に変貌させていくことなる。

では次に、アラ=スージー君の物語の途中で、校長先生が夏休みに入る前の終業式でお話をするという、物語途中のあらすじです。

 夏休みの終業式。校長先生が体育館の壇上で全校生徒の前にありがたいお話をしていた。最初はいつも通りつまらない話だったが、拳を振り上げた瞬間、野球部に関する驚愕の事実が次々と語られていく。その内容とは――。

 こんな感じですね。

 

 もう少し長くしても良いと思いますが、あらすじに関しては足し算ではなく引き算の思考で書いた方が良いです。長すぎるあらすじははっきりいって新規読者、視聴者は読まないし聞きません。聞いたとしても長すぎるので理解度はせいぜい30~60%程度でしょう。

 長すぎるあらすじを見るのに疲れて、逆に本編を見てもらえなくなる可能性すらあります。注意して下さい。

まとめ

 あらすじは読者や視聴者の為にあります。作者が好きなことを書く場所ではありません。

 ネット小説だと他にアピール出来る部分がないので、どうしてもあらすじというか作品紹介とか商品説明っぽくなってしまう側面もありますが、本来どんな場所なのかは忘れないようにしておきましょう。

 書き方がわからなければ、自分の好きな商業作品のあらすじを参考にして書くやり方が良いと思います。

 その内慣れてくれば参考にせずとも書けるようになるので、練習だと思って色んな作品のあらすじを書いてみるのもいいかもしれません。

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